2021.03.01
PCB実装基板の実装部品除去とは?
こんにちは、はんだ職人の大堀です。
今回はちょっと違った目線でのはんだ付け(外し)です。
表面実装と言えばPCBにSMD部品をはんだ付けするのがメインになりますが、
開発途中やワーキングサンプル等の製作においては多かれ少なかれトラブルが発生します。
トラブル発生時、あやしい部品がすぐにわかればよいのですが、ディープなトラブルになった場合、
原因究明のためには実装された部品とPCBを切り分ける必要が出てきます。
しかし、困ったことに部品の実装を行う業者は沢山あるのですが、
PCBチェッカーで検査できるくらいの仕上がりで部品を除去することができる業者はほとんどありません。
よくリムーバブルキットと言って道具が売られていますが、はんだ付け技術を習熟されていない方が使用すると
基板を傷つけてしまって原因究明どころか不具合を発生してしまいます。(大抵は熱と力をかけ過ぎてしまいます)
先月、弊社に「PCBに問題があるようなので部品を除去してもらえないか?」と言うご依頼がありました。
条件として、ランドやパッドを綺麗な状態にして部品とはんだを除去して欲しいというものでした。
さすがに銅のランドやパッドに付いたはんだを完全に取り除くことは難しく、
無理すると銅の表面を傷めてしまうので、薄いはんだメッキ状態の仕上でご納得いただきました。
大人の事情でご依頼頂いたPCBをお見せすることはできませんが、イメージの写真がこれです。
↓部品剥離前
↓部品剥離後
実際には100点くらいのDIP、SMD部品が実装されていましたが、
基板チェッカーで調査できるくらいの状態(生基板)まで仕上げることができました。
開発の方、品証の方、部品実装も大変ですが、
いざという時の部品剥離にも対応できますので是非ご相談下さい。
表面実装と全く反対の作業紹介でした。
はんだ付けに光を・・